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我々が2001年5月12日にソーラーアサルトリバイズドの筐体を購入した顛末をご紹介します。
※写真が銀塩ベースなので多少汚いです。あと重いです、ゴメソ
「それ」はヤフオクに出品されていた。
ヤフオクにアーケードゲームの筐体が出品されるのは、別に珍しくない。「それ」も、基板屋としては有名どころで、ヤフオク上での販売数も多い「F」という店が出品しているものだった。
だが、「それ」の出品は、一夜にしてコナ研内部に嵐を巻き起こした。
ソーラーアサルトリバイズド。
ここをお読みの諸兄にはもはや説明の必要もないと思われるが、「ソーラーアサルト」とは97年夏に専用大型筐体(29インチまたは50インチ)で発表された3D版グラディウスである。
グラディウスIIIの4面をもとに作られたと言われており、自機はビックバイパー、ロードブリティッシュ、そしてアルピニアの、移動速度と装備の違う3機であった。
「〜リバイズド」は98年に出たリメイク版で、ステージが1面追加されているほか、他のステージも新しく作り直された箇所が多くあり、難易度は高め。また、アルピニアの移動速度が若干上がっている。ゲームとしての完成度はこちらの方が上である。
じつはこの筐体、少し前にヤフオクにキット化されたものが出品されており、その時に本気で購入を考えたのだが、当時学生の我々では29万円という値段を払えるはずもなく、涙を飲んだ経緯があった。
今回の筐体はなんと15万円。キット化の手間がかかっておらず、経年によりゲーム自体の値段も下がっているので妥当なところだが、そのキットの半額である。
しかも今は部長が一人暮らしをしているので、設置場所も確保できるのではないか…?
そう思った瞬間に、我々のプロジェクトが始まった。
15万円は、部員のぱとだい氏がキャッシュで用意できるという。
部長+K子+(仮)の3人でお金を出し合えば一人5万円、2回に分ければ2万5千円ずつ…
「いける!」
出品者に質問したところ、100Vコンセントで稼動し、重さは190kg程度とのこと。
「買いましょう」
「欲しい、でも…」
幾度もディスカッションを繰り返し、悩みに悩んだ末、我々は「入札」をクリックした。
窓から入るのか?
ブレーカーは落ちないか?
床は抜けないか?
様々な希望や不安が我々の心を去来する。
同じ筐体が置いてある旭川のゲーセンにて筐体の大きさやフォルムを確認し、我々は最終準備段階に入った。
広さはともかく、スペース的にかなり制約のある部長宅で、アサルトをおける場所は当初より決まっていた。搬入に便利で、必要な床面積が確保できる場所…すなわち、1階茶の間、掃き出し窓の前である。
そこには、部長が昨年夏に購入したシンセドラムが置いてあったので、それをよけて置く為の、片づけを行った。
私と部長の前には、まるで引っ越した当初のように、寂しいまでに広々とした空間があった。
窓の前の空間…そこは、客観的には居間の一部、ほかの部分と何ら変わらない床のはずなのだが、私には、そこに引かれた境界線と、「指定席」の文字がはっきりと見えていた。
2001年5月12日。Xデーの朝。
掃除機も掛け、シンセドラムも別の場所にセットし直し、春の日差しが差し込む居間で、我々はアサルトの到着を待っていた。
部長が窓を開け、縁側のように腰掛けて煙草を吸っている。
雨の降る寒い日が続いたあとのうららかな晴天。見上げれば、太陽の光=SOLAR、が勢いよく降り注いでくる。今日が、彼女を迎えるのにふさわしい日となったことを、私は心から喜んでいた。
と、彼女は唐突に現れた。青いボディの、西濃運輸のクレーン付きトラックの上に彼女があった。
エアーキャップ(プチプチ)で厳重に梱包された筐体が、海を越え、札幌市までやってきたのだ。
早速、彼女をトラックから降ろす作業がスタートした。
仮にも大型筐体、その大きさは、1900×1600×800mm、重量190キロ以上。大人4人がかりでも、その作業は難航した。
が、次の瞬間に椅子部分と本体部分が分離することを発見。
そのおかげで、我々の作業はずいぶん楽になった。
動作確認も正常にクリア。イスと本体を元通りにくっつけてやり、ようやく部長宅への迎え入れが完了した。
「これから、よろしくお願いします」
早速、我々は彼女に電源を投入し、プレイを始めた。
旭川に1台、札幌ではまだ1台も置いているところを見つけていないソーラーアサルト。久々のプレイに我々が代わる代わるはしゃぎながらプレイして、ふと気がつくと、もう日が暮れ始めていた。
長旅の直後に無理をさせてしまったのでは…?我々は少し不安になったが、彼女の筐体は幸せそうにいきいきと輝いていた。
私は、彼女のディスプレイにオープニング映像の焼き付きがあるのを見つけた。これは、彼女がものすごく長い時間、薄暗い喧噪の中でたった一人、ほおっておかれたのだと言うことを、なによりも如実に表していた。
彼女は高価な大型筐体。少ない仲間と市場に出され、徐々に徐々にすみっこに追いやられながらも引退は長引き、オラタンや音ゲーの盛況ぶりを、ずっと横目で見ていたのかもしれない。
そう思ったとき、心の底から、彼女への愛情がわいてくるのを感じた。
筐体を買って良かったと感じた。
そう、まさにこの瞬間、
私たちは一線を越えてしまったのである。
オマケ画像でーっす。
私の足が写っちゃってますが(^^;)、アサルトのイスとコンパネです。
レバーの上のボタンはミサイル用で、ショットはトリガーです。
イスの左に、パワーアップボタン(黄)と視点切り替えボタン(緑)があります。
きっと、見たい人がいっぱいいると思うんで、でっかく載せちゃいます。
アサルトの基板です。裏の蓋をはずさないと見られません。
1段目がディスプレイとパワーサプライ、2段目が基板本体と音声関係、3段目が電源ボックスです。
生アサルトとリバイズドの切り替えは、ROM交換です。つーわけで生アサルトROM募集(笑)
というわけで、「やらかしてしまった」経緯でした。
いや、全てはアサルトが移植されてないから悪いんですよ、私たちは悪くありません!(笑)
そんなわけで、アサルトをやりたい人はぜひコナ研本部まで遊びに来てください!いっしょに「ジェイムスごっこ」しましょ♪
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